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多数歯欠損をともなう口唇口蓋裂に起因する反対咬合の治療例。
- 40代
- 受け口(反対咬合)
- 隙っ歯
- 表からの矯正
総合病院の歯科口腔外科からの紹介で来院された47歳の女性の患者さんです。口唇口蓋裂が原因で前歯部受け口(反対咬合)を治療されずに過ごされておられました。多数歯欠損をともなっていますが(不正咬合のために)適切な補綴処置ができない状態でした。
矯正前
Before Ⅰ
Before Ⅱ
Before Ⅲ
Before Ⅳ
前歯部の反対咬合と過蓋咬合(深い咬み合わせ)、上下正中線のズレ、空隙歯列などの問題がありました。過蓋咬合のため臼歯部の咬合高径が不足し、一般歯科にて欠損部の補綴処置ができない状態で、たいへん不自由されておられたとのことです。
矯正後
After Ⅰ
After Ⅱ
After Ⅲ
After Ⅳ
矯正治療により前歯部の反対咬合の改善、過蓋咬合の改善と可能な限りのスペースの閉鎖・正中線の一致を行いました。動的治療期間は19カ月でした。
矯正治療後は一般歯科にてブリッジの再作成と部分入れ歯を装着していただき、欠損部の補綴・機能回復ができました。
動的処置期間:1年7ヵ月、治療費保険適応
矯正治療には一般的に以下のようなリスクと副作用があります。
・患者さんによる適切なブラッシングが行われなかった場合に虫歯ができることがあります。
・ブラケット(装置)が粘膜を過度に刺激した場合、口内炎が起こることがあります。
・歯の初期移動の際に痛みを感じる場合があります。(通常数日で治ります)
・長期間の歯の移動により極めて希に歯根吸収が起こることがあります。
・矯正用の取り外し式ゴムを指示通り使用しなかったり、口腔の悪習癖が改善されない場合、計画している歯の動きが得られないことがあります。
・歯の裏側にブラケットを装着して治療を行う場合、装着後一定期間発音障害が起こることがあります。