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埋伏歯(上顎中切歯)の開窓・牽引治療例。
- 9~13歳
- 埋伏歯
- 表からの矯正
11歳女子の患者さんです。上顎中切歯が埋伏しており、外科的に歯肉開窓処置を行なって正常な位置へ牽引・誘導を行いました。
矯正前
Before Ⅰ
Before Ⅱ
Before Ⅲ
Before Ⅳ
左側上顎の中切歯が埋伏しており、歯冠周囲に歯嚢(胞)が認められます。(Before Ⅳの写真は治療前のパノラマレントゲン写真です。)
埋伏歯へのアプローチとして以下の手順にて矯正治療を行いました。
①上顎歯列にマルチブラケット装置を装着する。 ②ワイヤーの交換を順次行い、歯列のレベリングとスタビライズを行う。③準備が整ったところで口腔外科にて埋伏歯部の歯肉開窓(切開)を行っていただく。(写真:BeforeⅡ)④埋伏歯の表面に矯正医がブラケットを装着する。(写真:BeforeⅢ)⑤開窓(切開)した歯肉を復位・縫合していただく。⑥スタビライズされた歯を固定源として、適切なフォースとベクトルで埋伏歯を牽引する。(写真:AfterⅠ, AfterⅡ)⑦対合歯との咬み合わせを確立する。(写真:AfterⅢ)
矯正後
After Ⅰ
After Ⅱ
After Ⅲ
After Ⅳ
ルーティーンに沿った治療を行なったところ、埋伏していた上顎前歯は正常な位置へ移動が完了し、上下顎のすべての歯が正常に咬み合う状態にすることができました。
After Ⅳの写真は治療終了時のパノラマレントゲン写真です。
動的処置期間:3年5ヵ月、治療費用:約90万円
矯正治療には一般的に以下のようなリスクと副作用があります。
・患者さんによる適切なブラッシングが行われなかった場合に虫歯ができることがあります。
・ブラケット(装置)が粘膜を過度に刺激した場合、口内炎が起こることがあります。
・歯の初期移動の際に痛みを感じる場合があります。(通常数日で治ります)
・長期間の歯の移動により極めて希に歯根吸収が起こることがあります。
・矯正用の取り外し式ゴムを指示通り使用しなかったり、口腔の悪習癖が改善されない場合、計画している歯の動きが得られないことがあります。
・歯の裏側にブラケットを装着して治療を行う場合、装着後一定期間発音障害が起こることがあります。
約90万円