叢生をともなう骨格性上顎前突症例。

　前歯部の叢生（ガタガタの歯並び）の改善と上顎前歯の後方移動のために、上顎第１小臼歯２本と下顎第2小臼歯2本を便宜抜歯して矯正治療を行いました。上顎前歯の後方移動量を最大限に実現させるために上顎大臼歯部にミニスクリュー（矯正用インプラントアンカー）を使用しました。〜After Ⅳの写真〜
　その結果、上下顎歯列の叢生は改善されキレイな歯並びとなりました。上顎前歯部の最大限の後方移動も実現され、正常で機能的な前歯部の咬み合わせとなりました。審美的には側貌における口唇の突出感が著しく改善され、より美しいお口元となりました。
　動的処置期間：2年7ヵ月、治療費用：約90万円

　矯正治療には一般的に以下のようなリスクと副作用があります。

・患者さんによる適切なブラッシングが行われなかった場合に虫歯ができることがあります。
・ブラケット（装置）が粘膜を過度に刺激した場合、口内炎が起こることがあります。
・歯の初期移動の際に痛みを感じる場合があります。（通常数日で治ります）
・長期間の歯の移動により極めて希に歯根吸収が起こることがあります。
・矯正用の取り外し式ゴムを指示通り使用しなかったり、口腔の悪習癖が改善されない場合、計画している歯の動きが得られないことがあります。
・歯の裏側にブラケットを装着して治療を行う場合、装着後一定期間発音障害が起こることがあります。