上顎前歯部に先天欠如歯を認めるスペースアーチ（隙っ歯）症例。

　上顎前歯部の後方移動と圧下により前歯部のスペースクローズを行いました。
先天欠如の部分に埋伏犬歯を移動したため、犬歯の先端部の形態修正を若干行いました。また、上下顎の歯の大きさのバランス（ボルトン分析）の調和をとるため、IPR(エナメルストリッピング)を行いました。
　全てのスペースは閉鎖され、正常で機能的な前歯部の咬み合わせとなりました。
　動的治療期間 : 3年6ヵ月、治療費用：約90万円

　矯正治療には一般的に以下のようなリスクと副作用があります。

・患者さんによる適切なブラッシングが行われなかった場合に虫歯ができることがあります。
・ブラケット（装置）が粘膜を過度に刺激した場合、口内炎が起こることがあります。
・歯の初期移動の際に痛みを感じる場合があります。（通常数日で治ります）
・長期間の歯の移動により極めて希に歯根吸収が起こることがあります。
・矯正用の取り外し式ゴムを指示通り使用しなかったり、口腔の悪習癖が改善されない場合、計画している歯の動きが得られないことがあります。
・歯の裏側にブラケットを装着して治療を行う場合、装着後一定期間発音障害が起こることがあります。