前歯部に叢生をともなう成人の上顎前突症例。

　本症例においては、下顎前歯部の歯肉退縮が認められたため変則的な便宜抜歯を行いました。また、上下顎歯列の歯の大きさのバランスをとるため、ボルトン分析をもとにIPR(エナメルストリッピング)を行いました。
　その結果、上下顎の歯列はキレイに整い、前歯部の咬み合わせも正常で機能的な状態となりました。
　Before Ⅳ、 After Ⅳ写真は治療中の上下顎歯列の写真です。
　動的治療期間 1年10ヵ月、治療費用：約130万円

　矯正治療には一般的に以下のようなリスクと副作用があります。

・患者さんによる適切なブラッシングが行われなかった場合に虫歯ができることがあります。
・ブラケット（装置）が粘膜を過度に刺激した場合、口内炎が起こることがあります。
・歯の初期移動の際に痛みを感じる場合があります。（通常数日で治ります）
・長期間の歯の移動により極めて希に歯根吸収が起こることがあります。
・矯正用の取り外し式ゴムを指示通り使用しなかったり、口腔の悪習癖が改善されない場合、計画している歯の動きが得られないことがあります。
・歯の裏側にブラケットを装着して治療を行う場合、装着後一定期間発音障害が起こることがあります。