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早期治療により非抜歯にて矯正治療が完了した叢生をともなう開咬症例。
- 6~8歳
- 開咬
- ガタガタの歯並び(叢生)
- 表からの矯正
7歳6カ月の女児の患者さんです。一般歯科からのご紹介にて、前歯部の叢生(ガタガタの歯並び)と開咬(部分的に上下の歯の接触が妨げられている状態)を主訴に来院されました。早期治療を開始したことにより非抜歯にて矯正治療を完了することができました。
矯正前
Before Ⅰ
Before Ⅱ
Before Ⅲ
Before Ⅳ
混合歯列前期の患者さんです。下顎前歯部に叢生を認め、前歯部は広範囲の開咬(上下顎の歯が接触していない状態)を呈しています。
パノラマX線写真所見では、上顎前歯部ならびに上下顎側方歯部にもDiscrepancy(歯と顎骨の大きさの不調和→叢生の原因)が認められます。
矯正後
After Ⅰ
After Ⅱ
After Ⅲ
After Ⅳ
前歯部の開咬の原因と考えられる舌突出癖に対して舌スパー付きプレートとリンガルアーチを装着しました。また機能療法としてMFT(舌癖のトレーニング)を行なっていきました。前歯部の叢生に対してExpansion plateにて側方歯の側方移動を行いました。永久側方歯部の叢生に対しては第1大臼歯の後方移動を行いました。
永久歯が萌えそろうまでの期間中に上記のような早期治療を行うことで、その後にマルチブラケット装置により小臼歯非抜歯にて矯正治療を完了することができました。
Before Ⅳは舌スパー付きプレートの写真(例)です。
After ⅣはExpansion plateの写真(例)です。
舌スパー付きプレートもExpansion plateも小学低学年の患者さん自身で簡単に付け外しのできる無理のない装置です。
動的治療期間 : 5年9ヵ月
治療費用:約100万円
矯正治療には一般的に以下のようなリスクと副作用があります。
・患者さんによる適切なブラッシングが行われなかった場合に虫歯ができることがあります。
・ブラケット(装置)が粘膜を過度に刺激した場合、口内炎が起こることがあります。
・歯の初期移動の際に痛みを感じる場合があります。(通常数日で治ります)
・長期間の歯の移動により極めて希に歯根吸収が起こることがあります。
・矯正用の取り外し式ゴムを指示通り使用しなかったり、口腔の悪習癖が改善されない場合、計画している歯の動きが得られないことがあります。
・歯の裏側にブラケットを装着して治療を行う場合、装着後一定期間発音障害が起こることがあります。