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顎変形症に起因する不正咬合にて外科的矯正治療を行なった症例。
- 30代
- 顎変形
- 受け口(反対咬合)
- ガタガタの歯並び(叢生)
- 表からの矯正
36歳男性の患者さんです。顎変形症(骨格性下顎前突症)にて外科的矯正治療を行いました。
矯正前
Before Ⅰ
Before Ⅱ
Before Ⅲ
Before Ⅳ
上下顎歯列に叢生(ガタガタの歯並び)を認めます。全顎(前歯部も臼歯も)にわたり反対咬合(受け口)で、上下顎正中線のズレが認められます。
診断の結果、下顎骨の過成長による前方変位が認められ、顎変形症にて外科的矯正治療の適応症と診断しました。
Before Ⅳの写真は下顎骨の後方移動手術のイメージです。
矯正後
After Ⅰ
After Ⅱ
After Ⅲ
After Ⅳ
小臼歯非抜歯にて術前矯正治療を行い、その後に口腔外科にて下顎骨の後方移動手術(左右側ともIVRO)施行していただきました。
Ope後は通法通り術後矯正治療を行いました。
その結果、上下顎の歯列はともにキレイに整いました。咬み合わせは前歯部、側方歯部ともに正常で機能的な咬合となりました。上下顎歯列の正中線も一致させることができました。
After Ⅳの写真は下顎骨の後方移動手術(シフトが認められる場合)のイメージです。
術前矯正治療期間 : 2年3ヵ月、術後矯正治療期間:12ヵ月
〜費用について〜
顎変形症の術前・術後の矯正治療ならびに口腔外科での顎離断手術は、顎口腔機能診断施設の認可を受けている医療機関で治療を行う場合のみ、健康保険適用となります。
矯正治療には一般的に以下のようなリスクと副作用があります。
・患者さんによる適切なブラッシングが行われなかった場合に虫歯ができることがあります。
・ブラケット(装置)が粘膜を過度に刺激した場合、口内炎が起こることがあります。
・歯の初期移動の際に痛みを感じる場合があります。(通常数日で治ります)
・長期間の歯の移動により極めて希に歯根吸収が起こることがあります。
・矯正用の取り外し式ゴムを指示通り使用しなかったり、口腔の悪習癖が改善されない場合、計画している歯の動きが得られないことがあります。
・歯の裏側にブラケットを装着して治療を行う場合、装着後一定期間発音障害が起こることがあります。