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矯正用インプラントアンカーを用いて治療を行った叢生をともなう上顎前突症例。
- 14~19歳
- 出っ歯(上顎前突)
- ガタガタの歯並び(叢生)
- 表からの矯正
17歳女性の患者さんです。叢生(ガタガタの歯並び)と上顎前突を主訴に来院されました。小臼歯便宜抜歯にてミニスクリュー(矯正用インプラントアンカー)を用いて矯正治療を行いました。
矯正前
Before Ⅰ
Before Ⅱ
Before Ⅲ
Before Ⅳ
上下顎前歯部に叢生(ガタガタの歯並び)を認めます。上顎前歯の突出により上下顎の前歯はまったく咬みあっておらず咀嚼障害を認めます。側貌における口唇の突出感も認めます。左右の上下顎第一大臼歯の咬合関係はクロスバイト(上顎の第一大臼歯より下顎の第一大臼歯が外側になっている咬み合わせ)になっています。
診断の結果、上下顎の小臼歯をそれぞれ2本づつ便宜抜歯して矯正治療を行いました。
矯正後
After Ⅰ
After Ⅱ
After Ⅲ
After Ⅳ
上顎前歯の後方移動量を最大限に行うために上顎大臼歯部にミニスクリュー(矯正用インプラントアンカー)を使用しました。~Before Ⅳの写真~
また下顎においてIPR(エナメルストリッピング)を行いました。
第一大臼歯のクロスバイトにおいては、患者さん自身で取り外しの出来る輪ゴムを使って咬合関係の改善を行いました。〜After Ⅳの写真はクロスエラスティックスのイメージです。〜
その結果、上下顎の歯並びはキレイに整いました。上顎前歯の後方移動も最大限に実現され、正常で機能的な咬み合わせが得られ、咀嚼障害が改善されました。側貌から見た口唇の突出感もなくなり、より美しいお口もととなりました。
動的治療期間 : 3年
治療費用:約90万円
矯正治療には一般的に以下のようなリスクと副作用があります。
・患者さんによる適切なブラッシングが行われなかった場合に虫歯ができることがあります。
・ブラケット(装置)が粘膜を過度に刺激した場合、口内炎が起こることがあります。
・歯の初期移動の際に痛みを感じる場合があります。(通常数日で治ります)
・長期間の歯の移動により極めて希に歯根吸収が起こることがあります。
・矯正用の取り外し式ゴムを指示通り使用しなかったり、口腔の悪習癖が改善されない場合、計画している歯の動きが得られないことがあります。
・歯の裏側にブラケットを装着して治療を行う場合、装着後一定期間発音障害が起こることがあります。