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上顎大臼歯の欠損と下顎大臼歯の水平埋伏をともなう叢生症例。

  • 20代
  • ガタガタの歯並び(叢生)
  • 埋伏歯
  • その他
  • 表からの矯正

 一般歯科からの紹介にて来院された21歳男性の患者さんです。上下顎歯列ともに前歯部に叢生(ガタガタの歯並び)が認められます。前歯部の咬み合わせは切端咬合(軽度の反対咬合)でした。右側上顎第1大臼歯が欠損、右側下顎第2大臼歯は水平埋伏していました。マルチブラケット装置を装着して欠損部のスペース閉鎖及び右側下顎第二小臼歯の水平埋伏歯をup rightするなどの矯正治療を行いました。

矯正前

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Before Ⅰ
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Before Ⅱ
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Before Ⅲ
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Before Ⅳ

 上下顎前歯部ともに叢生(ガタガタの歯並び)を認めます。左側上顎第1小臼歯、左右側の上顎側切歯は舌側に転移しており反対咬合となっています。
 右上の第1大臼歯を抜歯されており右側の上顎第2小臼歯から第2大臼歯にかけてブリッジが装着されていました。右側下顎第2大臼歯は水平埋伏していました。
 精密検査の結果、左側上下顎第1小臼歯を便宜抜歯して矯正治療を行いました。

 Before Ⅳは、矯正治療前のパノラマレントゲンの写真です。

矯正後

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After Ⅰ
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After Ⅱ
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After Ⅲ
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After Ⅳ

 上顎歯列においては、一般歯科にて左側上顎第1小臼歯の便宜抜歯と左側上顎臼歯部のブリッジを切断し、ポンテックを除去していただきました。マルチブラケット装置を装着し、叢生の改善と上顎右側第1大臼歯の欠損スペースに第2大臼歯を近心(前方)移動しました。その後、萌出してきた第3大臼歯(親知らず)にブラケットを追加装着し近心(前方)移動及びコントロールを行い、これにより欠如部のスペースを完全に閉鎖しました。
 下顎歯列においては、水平埋伏している右側下顎第2大臼歯の連結CRを撤去し、再補綴処置をしていただきました。その後、マルチブラケット装置を装着し右側下顎第2大臼歯のup rightを行いました。
 治療結果として、上下顎前歯部の歯並びはともにキレイに整い、前歯部は正常で機能的な咬み合わせとなりました。上顎右側の大臼歯欠如部のスペースは閉鎖され、上顎右側の第3大臼歯を第2大臼歯の位置へ移動することができました。埋伏していた右側下顎第2大臼歯についても、up rightを完了することができました。その結果、全ての上下顎の歯が機能的に咬み合う状態を得ることができました。欠如部の補綴処置(人工の歯を取り付ける治療)は不要となりました。

  After Ⅳは、矯正治療後のパノラマレントゲン写真です。

 動的治療期間 : 2年3ヵ月

 治療費用:約90万円

 矯正治療には一般的に以下のようなリスクと副作用があります。

・患者さんによる適切なブラッシングが行われなかった場合に虫歯ができることがあります。
・ブラケット(装置)が粘膜を過度に刺激した場合、口内炎が起こることがあります。
・歯の初期移動の際に痛みを感じる場合があります。(通常数日で治ります)
・長期間の歯の移動により極めて希に歯根吸収が起こることがあります。
・矯正用の取り外し式ゴムを指示通り使用しなかったり、口腔の悪習癖が改善されない場合、計画している歯の動きが得られないことがあります。
・歯の裏側にブラケットを装着して治療を行う場合、装着後一定期間発音障害が起こることがあります。

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