小臼歯便宜抜歯にて矯正治療を行なった叢生症例。

　マルチブラケット装置を使用し、上顎左右第1小臼歯2本と下顎左右第1小臼歯2本の合計4本の便宜抜歯スペースを利用して歯列の整直と咬合の確立を行いました。　　　
　その結果、上下顎の歯列はともに整ったきれいな歯並びとなりました。また、上下顎正中線は一致し、すべての上下顎の歯が正常に咬み合う状態となりました。唇側転移していた下顎左側側切歯のボーンハウジングが達成され、歯肉退縮は改善されました。

　～小臼歯を4本抜歯しましたが、治療結果として全ての上下顎の歯が咬み合う状態に変化させましたので、咬合している歯の本数は治療前より治療後の方が数本増加し、咀嚼機能が向上しました。～

　After Ⅳは、下顎の第一小臼歯を便宜抜歯したスペースを使用して歯列の整直を行うイメージです。

　動的治療期間 : 2年0ヵ月

　治療費用：約90万円

　矯正治療には一般的に以下のようなリスクと副作用があります。

・患者さんによる適切なブラッシングが行われなかった場合に虫歯ができることがあります。
・ブラケット（装置）が粘膜を過度に刺激した場合、口内炎が起こることがあります。
・歯の初期移動の際に痛みを感じる場合があります。（通常数日で治ります）
・長期間の歯の移動により極めて希に歯根吸収が起こることがあります。
・矯正用の取り外し式ゴムを指示通り使用しなかったり、口腔の悪習癖が改善されない場合、計画している歯の動きが得られないことがあります。
・歯の裏側にブラケットを装着して治療を行う場合、装着後一定期間発音障害が起こることがあります。